皆さん、こんにちは。 バリニー王の嫁、キタです。
さて、前回の第1回では、タバナン県にある公営の「スバック博物館」の展示品をご紹介しました。
第2回となる今回も、引き続き興味深い展示品の数々と、
バリ島の伝統的な民家等をご紹介したいと思います。
博物館の入り口を入って直ぐのところでは、稲の女神様デウィスリが出迎えてくれましたが、
博物館の右手の奥には農家の女性が働く姿に出会えます。
刈り取られたばかりの稲を束にして運ぶ女性像。
体つきは華奢でも力強い雰囲気を持つ、働き者のバリ人女性を見事に現しています。
田んぼの世話に欠かせない道具。 大きな物はほとんどが牛の力を借りて使います。
これも牛に引いてもらう道具。
これが牛の首につける「カウベル」。 木製なので、コロンコロンとした優しい音が響きます。
これは牛の首に付けるカウベルとよく似た形をしていますが、とっても大きいんです。
天候が悪い時など、稲作に欠かせない天気をお祈りするときに使うそうです。
びくのように見える入れ物。 似たような道具は今でもローカル市場で売られています。
刈り取った稲を処理するのに使われる、様々な道具。
道具の中にも彫刻が施された物がありました。 素朴さの中にもしっかりとしたバリらしさが感じられます。
女性の像が頭に載せて運んでいたものと同じ形状の稲の束が展示されていました。
この稲の束の後ろに展示されている写真には、これをそのまま頭に載せている人が写っています。
なんだかちょっと笑っちゃいました。。。
刈り取った稲を市場で売れるお米にする為に使う道具の数々。
お米を売る時の様子。セピア色に褪せた写真が昔の様子を伝えます。
こちらは昔の民家の台所の風景。 お米を主食としているのはバリ島も日本と同じ。
昔は日本でも同じような物を使っていたんでしょうね。
これは刈り取った稲からお米のある稲穂を外す道具。
この木の中に刈り取った稲を入れ、上から杵(きね)で叩いて稲穂と茎を別々にします。
これは博物館に展示されている、バリの伝統的な農民の民家の模型です。
大きな敷地の中にいくつもの建物が建てられているのがバリの民家の特徴です。
敷地内の建物にはそれぞれに役割があって、壁のあるもの、ないもの、
床が高いもの、低いもの、特徴も様々です。
この伝統的な民家の実物を博物館の近くで見学出来る、と言うことで行ってみました。
が、この日は事前予約をしないで行ったので、民家の入り口の扉には鍵が掛けられ閉まっていた為、
残念ながら中に入って見学する事は出来ませんでした。
これが実物の民家の外観です。
せっかく来たのに・・・と諦め切れず、
塀の手前から背伸びをしたり、入り口のドアの隙間からカメラのレンズだけ入れて見たりして、
なんとか撮影出来た写真がこちらです。
伝統的なバリの民家を見た後は、敷地の奥にある田んぼへ行ってみました。
田んぼに向かって歩いていると、突然敷地の中に小さなトンネル発見。
このトンネルは、この奥にある田んぼに向かって流れている川を掃除する為に作られたそうです。
トンネルの中にある川の水が田んぼに流れ出る手前にあるこの池は、
「アンドンガン」と呼ばれる場所で、スバックシステムの中の一つです。
田んぼに水を流しいれる前に、コケなどの不要物を水から取り除く為に必要な池なんだそうです。
こちらがスバック博物館が管理している田んぼへと流れている川。
これがスバックシステムのひとつ、左右の田んぼに均等に水を分ける仕掛け。
収穫が終わったこの田んぼでは、今はまだ田植えの準備中。
田んぼの一角で新しい苗を育てている最中でした。
今は茶色のこの田んぼも、田植えが終って2-3ヶ月もすれば、
緑の絨毯を敷き詰めたよう美しい田んぼの姿に変わることでしょう。
バリ島の農民の知恵から生まれた、バリ島にある灌漑(かんがい)水利システム「スバック」。
ここ、タバナン県にあるスバック博物館に来ると、スバックとは何なのかが簡単に理解出来ますよ。
観光地としては地味ですが、スバックが理解出来て、バリの伝統的な民家も見られるので、
バリ島の文化の興味のある方々にはオススメです。
文化に興味のある方は、是非お時間を作って訪ねて見て下さいね。
スバック博物館の開館時間は、毎日朝8時から夕方4時半まで。
金曜日は12時半で閉館となりますのでご注意下さい。
休館日はインドネシアの祝日とバリのカレンダーの祭日ですので、
事前に確認することをお勧めします。
スバック博物館オフィス電話番号:(0361)810315