バリ島は雨期に入りましたが、毎日燦々と太陽が降り注ぐあっつ~いー日が続いています。
これまでいくつかインドネシア料理をご紹介させて頂きました。
インドネシア料理の中でも誰にでも好まれ万人受けする "サテアヤム"(インドネシアの焼き鳥)や、"アヤムゴレン"(インドネシアのフライドチキン)。
"ナシゴレン"(インドネシアの炒飯)はスーパー等でナシゴレンの素が売っているので、旅行中に買って日本に帰ってからご自宅でお料理された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はインドネシア料理の中でもローカルに人気の高い"パダン料理" をご紹介したいと思います。
パダン料理はスマトラ島という島の伝統的な料理です。
スマトラ島は大小様々な島々が集まっているインドネシアの中でも大きな島で、スマトラ島の中部にある保護区内では野生のオランウータンが生息している事でも有名な島なんですよ。ご存じでしたか?
さて、パダン料理のワルン(ワルン=地元の食堂)は、その大半が通りに面した場所に店舗を構えていて、大きな看板等が目印になっています。
ひとくちに「ワルン」と言っても、半オープンのような純朴(言い方を変えると素っ気ない)なところから、写真のようにきちんとした店構えのところまで多種多様です。
大きなガラス窓とガラス張りで店内はエアコンが効いている立派な店構えです。
パダン料理のワルンでは、作ったお料理を並べる大きいショーケースがあります。
本来パダン料理ならではの独特のお作法(?)は、ショーケースに入っている全種類のお料理をそれぞれ少しずつ小皿に盛ってテーブルに運んで貰い、自分が食べたいおかずを食べた分だけ料金を払う、という方法なのですが、現在ソーシャルディスタンスや出来るだけ接触をしない、という新しい生活習慣によってこの方法は使われなくなっています。
新しい生活習慣によって、お客さんはガラス越しに「これとこれ」という具合に自分が食べたいものを伝える方法になっています。
お料理のショーケースに張られた「MOHON JAGA JARAK」とは、「距離を保ってくださいね」のお知らせです。
ショーケースの中に並んでいるおかずをご覧ください。
左がビーフの煮込み、右は揚げたゆで卵が特製ソースで煮てあります。
ビーフの煮込みは「ルンダン」と言って、なんと!世界一おいしい料理に選ばれた料理なんです♪
こちらはチキンを特製ソースで茹でたもの。
こちらはインドネシア風のオムレツです。オムレツの中には細かく刻んがチリが入っています。
左はフライドチキン。右はブルクデールと呼ばれるジャガイモのコロッケ。
どんな食材でもチリの色で真っ赤になった特製ソースで煮たものが多いです。
ココナツミルクを使ったスープで煮込まれたおかずもあります。左はお魚、右はゆで卵。
左は海老、右はプテと呼ばれる独特な香りのする豆。これも真っ赤っか。
このショーケースには主にお野菜が並べられています。上の段に置かれている小さなお皿が一人前。
パダン料理に関わらず、インドネシア料理のワルンで人気のあるところは必ず巨大な炊飯器でご飯を炊いています。
大きな炊飯器を見たら学校の給食を思い出して懐かしくなってしまいました。
この日に私がお持ち帰り用に包んで貰ったのはこちらです。紙と一緒にバナナの葉で包んでいました。
おかずはチキンのスパイシーココナツミルク煮、野菜、サンバル。これで日本円で約200円位です。
勿論ワルンの中にはその場で食べる為のテーブルとイスも用意されています。
ワルンのテーブルいっぱいに広げられた「メリンジョ」と呼ばれる豆を潰して揚げた揚げせんべい。
バリ人はご飯の時におかずだけでなく、クルプッと呼ばれる揚げせんべいを一緒に食べる事が多いです。
パダン料理はチリをはじめとした沢山の香辛料を使うので、自宅で作るにはちょっと難度の高いお料理なので、バリ人もパダン料理が食べたくなった時にはワルンを利用することがほとんどです。
次回バリ島にお越しになられた際には、パダン料理にも挑戦してみては如何でしょうか。