バリ島だけに限らず、インドネシアでは「クルプックKerupuk」と呼ばれる揚げせんべいがあり、
食事の際にご飯と一緒にこのクルプックを好んで食べます。
クルプックは素になる食材を固く乾燥させ、油で揚げた素朴なおせんべいで、
一般的に味付けの濃いインドネシア料理の中の箸休め的な存在なのですが、
この素朴な「揚げせんべい」がなかなか興味深いのです。。。
クルプックの素材は、大きく植物性のものと動物性のものに分けられます。
植物性のものは豆やお米、お芋が使われ、動物性のものはエビが代表的です。
バリヒンズー教では宗教的な儀式の際にブタを食べる事が多いですが、
なんと、ブタの「皮」を材料にしたクルプックもあるんですよ~。驚きです。
屋台風で可愛らしいのは、グランドハイアットで行われている「パサールセンゴール**」で出ているクルプック。
ここのクルプックは常時6種類の品揃でお客様をお待ちしています。
パサールセンゴール**=ヌサドゥアのホテル「グランドハイアット」で開催される、
インドネシア料理のブッフェディナーとバリの伝統芸能の踊りを一度に楽しめる催し。踊りの演目は日替わりです。
ここで用意されているクルプック6種類の違いは素材です。
「Emping(ウンピン)」米や麦などの穀粒をつぶしたものが材料で、
「Shrimp(シュリンプ)」はエビを使ったもの。
「Rice」はお米を材料にしているもので、「 Potato」はジャガイモを材料にしたもの、
そして、「Cassava」はキャサバを材料にしたもので、Soya Beanは大豆を材料にしたもの。
一箇所で6種類ものクルプックを楽しめるのは嬉しいです!
クルプックにするには、まず素になる食材を固く乾燥させます。
そして、食べる前に油で揚げるのですが、揚げた後の形にはそれぞれ特徴があるんです。
米や麦などの穀粒から作られた「Emping(ウンピン)」は、薄くてサクサクとした食感で、後味に少しだけ独特の苦みがあります。私はこの苦みのあるところが大好きです。
エビを材料にして作られたクルプックは日本でもお馴染みのエビせんに似た味で食べやすいですが、甲殻類にアレルギーのある方はご注意下さいね。
茶色の小さな粒々が特徴的な揚げせんべいは、お米を材料したクルプック。サクサクで美味しいです。
クルプックは素の食材が何を使っていても、サクサクの軽い歯ごたえが後を引きます。
味付けもほんのり塩味でくどさが無い為、現地ではお子様からお年寄りまで幅広く好かれています。
ただひとつ、クルプックは揚げる前の乾燥が不十分だったものは油で揚げた時にサクッとならず、
もの凄く固い部分が出来てしまう事もあるので、
もしも運悪く固いものにあたってしまったらそれは召し上がらない方が良いです。
皆さんもバリ島にいらしたら現地の揚げせんべい「クルプック」をお試しになってみてくださいね!