バリ島をこよなく愛するリピーターの皆様、そしてバリ島への旅行を控えている皆様へ
火山活動が活発になり、注目を集めているバリ島のアグン山。
今回はこのアグン山かバリ島のどの位置にあって、どのような山なのかについて、
ざっくばらんにご紹介したいと思います。
アグン山は標高3,014メートル*あるバリ島で一番高い山で、
バリ島の北東部に位置しています。
(*インドネシア火山地質災害対策局から発表されている1963年噴火後の標高)
アグン山について、以下のような古い物語があります。
この物語は、1987年にI Ketut Sengod 氏がカランガセム県ピッピッド村に残る古い書物、ロンタル(昔の書物)に書かれているものを現代語にしたものです。
ジャワ島にあるセメル山に住む最高神・プスパティ神は、バリ島の4つの方角、東にはランプヤン山、南にはアンダカサ山、東にはワトゥカル山、そして北にはブラタン山をそれぞれに置きました。
しかし、バリ島には島を安定させるものが無かった為、まるで海に浮かぶ船のようにゆらゆらと定まらないので、プスパティ神はジャワ島のセメル山の一部であるマハメルの頂上を切り取ってバリ島の中心に持って来て、バリ島が再びゆらゆらと動くことが無いようにしました。この山には後にトランキールと言う名前が付けられました。トランキールは現在グヌン・アグンとして知られている山です。(原文引用元tirto.id)
昔からバリヒンドゥー教の人々にとって、アグン山は神様の宿る神聖な山として崇められています。
因みに、アグン山の隣にあるバリヒンドゥー教の総本山、ブサキ寺院の横からアグン山に繋がる道の途中に、「トランキール」という名前の寺院があるそうです。この古い物語に出てくる、ジャワ島の神様の住む山からバリ島に持ってきた「トランキール」と関係があるお寺なのかもしれませんね。
(ヒンドゥー教の総本山であるブサキ寺院はアグン山に近い場所にあり、現在は危険区域として立ち入りが禁止されています。)
アグン山の場所は、バリ島の北東部にあります。
お知らせ:以下、バリ島の地図は全てGoogle Indonesiaから引用していますが、車での所要時間は地図上に表示されているものではなく、現地での一般的な所要時間を記載しています。
バリ島中部、ウブドからアグン山付近までの所要時間(車)約2時間程度
バリ島南部、クタビーチからアグン山付近までの所要時間(車)約3時間程度
バリ島南部、ヌサドゥアからアグン山付近までの所要時間(車)約3時間半程度
以下は、アグン山付近で危険地区として避難勧告が出されている場所についてです。
現在はアグン山の火口から半径12キロメートルの範囲が危難勧告の出ている地区になっています。この半径12キロメートル内にはブサキ寺院が含まれますが、ブサキ寺院の他には一般の観光客が訪れるような場所はありません。
アグン山のハザードマップ引用元:じゃかるた新聞
チャンディダサからアグン山までは、平坦な道はほとんどなく、山道を通らなくてはならない為直線距離では測れません。
チャンディダサからアグン山の間には、沢山の丘があります。チャンディダサからほど近いバトゥプティ丘(BatuPutih Hill)は標高263メートル、アグン山に近い場所にあるブントゥットゥ丘(Buntut Hill)は標高804メートルあります。
チャンディダサからアグン山までの所要時間(車)約1時間半
ご覧頂いた通り、バリ島南部地区とアグン山は、
車で移動して2時間から3時間掛かる離れた場所にありかなり距離がございます。
もしもアグン山が噴火するようなことがあったとしてもこの距離がある為直接的(溶岩流、火砕流等)
な被害を受けることはないと言われております。
バリ島に訪れる多くのお客様の宿泊先、観光地は南部エリアにございます。
現在も南部エリアは車、バイク、周遊バスは通常通り走っておりクタビーチは多くの人で賑わい
人気のウルワツケチャックダンスは今日も満員御礼です。
不安要素はそれぞれでございますが、バリ島は今日も多くの観光客の方を楽しませております。
ご旅行をご検討中の方、ご旅行予定があるけれどご不安になられている方、
どうぞメディアの情報に惑わされず正しい情報を確認し、バリ島へお越しくださいませ。