皆さん、こんにちは。 バリニー王の嫁、キタです。
さて、今回はバリ島のローカルのお話を、日本の昔の話に重ねてお話したいな、と思います。
皆さんにも「へぇ、そうなんだ」とか、「そんなこともあったなぁ」と共感していただけると嬉しいです。
少しだけお付き合い下さい。
バリ島南部を車で移動している時、結構な頻度で大型のトラックを見掛けます。
バリ島で見かけるトラックの荷台に積載されているものは千差万別。
小型トラックには、引越しの荷物からココナツ、建築資材、
大型トラックには、工事現場の土台になる岩や石や砂だったり、
遅い時間帯や場所によっては、収穫したての農作物を満載したトラックにも出会います。
農作物には、ジャワなど他の島からトラック輸送でバリ島に来ているものも多いんです。
トラックの荷台に載っている様々なモノを見掛け、
「これは日本では見掛けないだろうな~」と思った場面をいくつか写真に撮っていますので、
皆さんにご紹介したいと思います。
これは、荷台一杯に沢山のトウモロコシを載せたトラック。
しっかりと皮に包まれたトウモロコシが綺麗に並べられた上には、更に人間まで載っています。
荷台に積まれた荷物の上では、周りに摑まるところも無いと思うのですが、
乗っている彼等にとっては日常茶飯事なのでしょう。
男性、女性とも普通の場所に座っているのと変わらないのんびりとした面持ちでした。
日本では、産地で収穫された農作物を輸送する時は、
きっときちんとパッキングされてから、市場などのしかるべき場所に運ばれると思いますが、
ここ、バリ島ではまだまだこんな風に剥き出しのままでトラックに積まれている事が多いです。
勿論、最近のバリ島のスーパーマーケットでは、
日本と同様にきちんと綺麗にパックされたものも多くなりましたが、
ローカルの市場に行くと、剥き出しのままの状態で売られていることが多いです。
過剰包装よりは、良いですよね。
さて、次のトラックに載っているものは動物です。
これはさすがにトラックじゃないと運べないですね。
はい。生きた牛です。 この種類の牛はバリ島では食用として売買されています。
今バリ島で売買されている食用牛の値段は、
スタンダードサイズの雄で、一頭大体1千万から1千5百万ルピア。
日本円にして約8万円から12万円位するそうです。
雌の値段の方が雄よりも少し安くて、一頭大体8百万から1千万ルピアだそうです。
日本円にすると約6万4千円から8万円位になります。(1円=125ルピアで計算した場合の金額です)
バリ島で売買されている牛で一番高級なのは、キンタマー二高原で育った牛なんだそうですよ。
涼しい高原で豊富な草を沢山食べて育つので、
体型やサイズもスタンダードと違ってがっしりして大きいそうです。
キンタマー二高原で育った牛は、高い値段が付くことが多く、
一頭約2千5百万ルピア、日本円で約20万円、スタンダードのほぼ2倍にもなるそうです。
荷台に載せられた牛を見ると、日本の昔の歌「ドナドナ」を思い出すのは私だけでしょうか?
「ドナドナ」で歌われている風景を、日本で実際に見た事は一度も無いですが、
荷馬車に載った子牛の、なんとも言えない悲しい情景が浮かんでくるのです。
でも、バリ島で見かけるトラックの荷台の牛は、それほど悲壮感は無いですよ。
次も同じく、トラックで運ばれている動物の写真です。
ブタ。こちらも食用です。 ブタは、バリ島のお祭りや儀式の時には欠かない食材です。
バリ島でも20年前くらい前までは、一般家庭でもブタを飼育して、
お祭りで現金が必要になった時にブタを売って現金を手に入れる、ということが普通でした。
スミニャック地区で観光客に人気のあるレストランの場所に、
20年前はブタ小屋があったなんて、ちょっと信じられないですよね。
今、コンビニが田舎の街でも見かけるようになったバリ島では、
ブタを飼っている民家は、市街地から遠く離れた田舎の方まで行かないとお目に掛かれません。
時代と共に生活の風景が変わっていくのは日本もバリも同じなんですね。
若い方にはあまり縁の無い、ピンと来ない話かもしれませんが、
お子さんのいらっしゃる親御さんや、
お孫さんのいらっしゃるおじいちゃん、おばあちゃんの立場になられた方々が、
ご家族とご一緒にバリ島に来られて、日本の昔の風景を思い出す光景に出会ったら、
その話を是非お子さんやお孫さんに聞かせてあげて欲しいと思います。
お父さん、お母さん、お孫さんのいらっしゃる人生の先輩方。
ご自身が若かった頃の話をお子さんやお孫さんに話して聞かせる機会は
日本では滅多にないのではないでしょうか?
バリ島には日本の昔の風景を思い出させてくれる、
懐かしく感じる場所が沢山あります。
是非、日本の、皆さんの昔話を、バリ島の風景と一緒に共有して下さいね。