皆さん、こんにちは。 バリニー王の嫁、キタです。
バリ島観光の中でも特に人気の高い、ウルワツで上演されている『ケチャ』。
この『ケチャ』は、男性の独特な合唱が最大の特徴ですが、
その合唱に合わせて踊られる、古代インドの大長編抒情詩「ラーマヤナ」も、
舞踊の為のガムラン音楽は一切使わずに上演されます。
ガムラン音楽の代わりに、男性合唱で「ラーマヤナ」の舞踊劇が演じられるのです。
この「ラーマヤナ」舞踏劇、バリ島の隣の島、ジャワ島のジョグジャカルタでも上演されていますが、
ジョグジャカルタ(以下、ジョグジャ)で上演されているラーマヤナは、
CDではない本物のガムランのライブ演奏と共に上演されます。
同じ「ラーマヤナ」であっても、 バリとジャワでは見た目にも違いがあるので、
今日は、バリ島とジョグジャで鑑賞出来る「ラーマヤナ・バレエ*」の違いについて、
少しだけご紹介しますね。 (* 舞踏劇は"バレエ"と訳されます)
今回ご紹介するのはジョグジャの「プラウィサタ劇場」。
「プラウィサタ劇場」は、ジョグジャのマリオボロ通りから約1キロの場所にあり、
交通のアクセスも便利な立地で、今年39年目になる老舗の劇場です。
ラーマヤナ・バレエの上演は、毎晩20:00~21:30の1時間半。
上演1時間前の19:00~は、インドネシア料理のブッフェも楽しめます。
これが、ジョグジャカルタプラウィサタ劇場の、ラーマ王子とハヌマン。
こちらがバリのケチャと共に演じられる、ラーマ王子とハヌマン。
ハヌマンは全身白で覆われているので、それほど違いは感じられませんね。
ラーマ王子の次は、美しいシータ姫の競演。
こちらの写真、向って右がジョグジャカルタのシータ姫。
衣装の色合いは、ジョグジャらしい上品で落ち着いた色が使われていて、艶やかな色っぽさが漂います。
こちらの写真の向って右が、バリのシータ姫。(左はラーマ王子。この時は女性が演じていました)
衣装には金色が沢山使われているので、絢爛豪華。華やかで大胆な色気には華があります。
こちらはジョグジャの悪の手下達。
顔に直にペイントがされているのと、体の線や足は人間のままなので、
踊り手としての細かな動きを観る事が出来ます。
こちらは、バリの悪の手下達。
お面とロン毛のかつら(?)とで、人間の部分が全く見えなくなっています。
悪の手下として登場した後は、踊りと言うよりはユニークな動きで会場を沸かせていました。
如何でしたか? 同じ叙情詩でも、全く違って見えませんか??
もしもお時間に余裕のある方は、
ジョグジャとバリ島、両方のラーマヤナをご覧になってみては如何でしょうか。