皆さん、こんにちは。 バリニー王の嫁、キタです。
インドネシア共和国は、国全体としてイスラム教徒が約87%を占めていますが、
バリ島に於いては、宗教的にはバリヒンドゥー教徒のバリ人が90%を占めています。
インドネシアがオランダの植民地から独立宣言したのが1945年。
それから、オランダの植民地からの実質的な独立を目指して
インドネシア共和国として独立承認を得たのが1949年。
バリ島がインドネシア共和国に編入されたのはそれから1年後の1950年でしたが、
その当時はヒンドゥー教は正式に宗教として認められていなかった為、
バリ社会ではイスラム勢力主導の宗教政策に対して大変不安に感じてました。
そりゃそうですよね。
ヒンドゥー教とはまったく異なった考えの宗教が大多数を占めているところに
異なった宗教を信仰している人々が編入されるんですもの・・・
そこで、ヒンドゥー教を宗教としてインドネシア共和国の中で認定させる為の運動が行われ、
ヒンドゥー教はイスラム教やキリスト教と並ぶ同格の宗教として、
バリが州として認められた1958年にインドネシア政府に承認された、という歴史があります。
今から57年ほど前のことです。
バリヒンドゥー教は、人が生まれてから死ぬまでに、数々の多様な通過儀礼を行います。
そのほとんどは家族単位で行われますので、家族の絆は非常に強いと言えます。
また、バリ人は目上の人(年長者)をとても敬い、小さな子供をとても大事にします。
大切に育てられて来たバリ人の子供の屈託の無い笑顔は、
バリ島の旅の思い出として印象に残ることでしょう。
バリ人のエキゾチックな顔立ちと褐色の肌には、
儀式の際に着用する白がとても映えます。
こちらの写真、向って右が、日本語の読み書きが堪能なイダさんです。
イダさんは冗談が得意で、仕事中でも笑いが絶えないオフィスですが、
イダさんはバリヒンドゥー教の中で最高位の「ブラフマナ」の階級。
この写真は儀式の時に撮影された1枚。
冗談好きの穏やかな表情から、バリ人のキリッとした表情に。。。
いつでもどこかで何かしらの儀式が行われているバリ島。
ヒンドゥー教の人々は、神様の存在は欠かせないもの。
神様を常に身近に信じて、神様と共に生きている人たちです。
バリの道端で見かける、カラフルな御花が添えられたお供え物。
ふと、街角でお香の良い香りが漂っている事に気付いたり・・・
ちょっとしたところで、バリヒンドゥー教に触れる事が出来るのも
バリ旅行の楽しみです。
今、日本でも取り上げられているイスラム国の悲しい事件。
インドネシア=イスラム教のイメージが強く、
ニュースなどでもインドネシアが危ないのではないか? などと言われており
バリ島も危ないのでは?と不安になられる方もいらっしゃると思います。
でも、上記のとおり、バリ島はインドネシアで唯一の
ヒンドゥー教徒が90%を占める島なのです。
きっとバリ島に一度足を運んだことのある方にはわかって頂けるかと思います。
そして、バリ島に初めて来る方々にも、バリヒンドゥー教徒の守るバリ島の良さを
実際にご体験して頂けると信じています。
笑顔の島・バリ島に、ぜひお越しくださいませ。