バリ島では7月になると南東季節風が最も強く感じられるので、
この時期には沢山の凧がバリ島の空を彩ります。
凧はかなり上空で上がっているので、素人の私が写真に収めるのはなかなか難しいです。。。
インドネシア語で凧は「Layangan ラヤンガン」と言いますが、
空に沢山揚がっている凧を指す場合は「Layang Layang ラヤンラヤン」と呼びます。
ラヤンラヤンって、声に出してみるとなんだかチョット可愛いです。
このラヤンラヤン、毎年バリ島内の至ることろで大会が行われ、凧愛好家達の熱が高まるのですが、
今年はコンテストや大会は開催されません。
しかし、こんな時だからこそ、屋外遊びとして例年よりも沢山のラヤンラヤンが揚がっています。
青い空に見える小さい点々は、全部ラヤンラヤンです。
上の写真で一番大きく写っている凧は「Bebean ベベアン」というスタイルで、去年流行った形です。
そして、今年のトレンドは「Burung Hantu ブルンハントゥ」、フクロウの形をした凧なんです。
赤い凧の下にある、茶色っぽい凧が分かるでしょうか?
この茶色っぽい凧が今年のトレンドのフクロウの型でフクロウの絵が描かれています。
今年一番人気のフクロウ型の凧に、エアーブラシを使い繊細かつカラフルに描かれたフクロウはまさに芸術品と呼べる域。
芸術を愛するバリならではの凧ですね。
フクロウの絵を描くペインターは、持ち込まれた無地の凧に注文に合わせて描くそうです。
1つのフクロウを仕上げるのに大体1~2日間掛かり、絵の代金はサイズや注文の内容によって異なるそうですよ。
因みに凧本体に使われているのはポリエステル製の丈夫で薄い生地が一般的です。
こちらは、フクロウにバリヒンドゥー寺院で見る事が出来る「ボマ」がコラボレートされています。
ボマはヒンドゥー教寺院の割れ門の上にあり、お寺に悪いものが入らないように見張りをするセキュリティのような役割を果たしています。
ボマを連れたフクロウ凧がバリ島の上空高く舞い上がり、空から私達を守って欲しい、という願いが込められているのかもしれませんね。