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バリ島 100%天然の海水から人力だけで作られる塩。 クルンクン県クサンバの塩田をご紹介します。

投稿日:2017年01月27日(金)

皆さん、こんにちは。 バリニー王の嫁、キタです。

 

さて、今回は皆さんも行ったことがあったり、聞いたことがあるかもしれない、

『クサンバの塩田』をご紹介したいと思います。

 

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クサンバと言うのは、クルンクン県にある地名で、

天然の塩を作っている塩田があるのは、このクサンバにある黒砂のビーチです。

南部のクタビーチは白砂ですが、クサンバは日本の海岸によく似た黒砂なんです。

 

クサンバの場所は、と言うと、バリ島内のサファリパークとして有名な、

バリ・サファリ&マリンパークよりも、もう少し東に進んだところにあります。

観光地としても有名な、コウモリの洞窟があるお寺、ゴア・ラワ寺院の手前です。

クタ地区から車で約1時間半弱といったところでしょうか。

(交通状況によって所要時間は異なりますので予めご了承ください)

 

このクサンバの塩田、初めてだと分り難い場所にある為、

地図を片手に見て確認しながら、ガイドさんに連れて行って貰いました。

  

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これが道らしい道の終わり地点。

この右側の空き地に車を停めて、この先にある塩田までは徒歩で行くことにします。

壊れかけたようなゲートの中が塩田に続いているのか・・・ と思ったら、

そうではなくて、ゲートの前を左方向に進み、更に右折して海の方向に進みます。

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塩田で働いているらしいご夫婦が私を追い越して行きました。。。

女性は頭に水の入った入れ物を乗せて(この入れ物には水が19リットル入ります)、

男性は天秤竿に水の入ったボトルを入れて運んでいます。

私を追い越すときに、2人ともニコッと微笑んで

「塩田に行くならはこっちで大丈夫だよ」と、親切に道を教えてくれました。

きっと、通りすがりに私の顔を見て「道に迷った時の困った顔」だと思ったのでしょうね。

 

炎天下、重い荷物を運ぶのは重労働に違いないのに、

まったく辛そうな風には見えず、彼らにとってはただの日常のひとコマ、といった風景に、

一瞬、昔のバリ島での暮らしの様子が写っている古い写真を思い出しました。

 

その後程なく、塩田の入り口に近付いたような、ちょっと開けた場所が見えて来ました。

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一瞬開けた場所を通り過ぎてから、てくてくと歩くこと約30~50メートル。

真っ青な水平線をバックに建つ掘っ立て小屋が見えました。

その小屋の手前には、塩水を天日で蒸発させるための、

素朴な装置があるのが目に入って来ました。

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ジリジリと照りつける11時頃の太陽。。。 影はほぼ真下に来る手前の角度。

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じーっと見つめていたら、結晶のひとつひとつが大きくなっていくのが見えそうなほど、

蒸発した水の後に残る、沢山の小さな白い結晶達。

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今まさに太陽の熱で水分が蒸発して、塩の結晶が育っていくプロセス中です。

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天然塩の作り方はいたってシンプル。
 
朝は6時に海から水を汲んで、砂浜に撒くそうです。
 
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他のところと比べて黒く見えるのが海水が染み込んでいる場所。

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仕事の合間に休憩するのであろう東屋の目の前が海。

 

掘っ立て小屋の周りには海水が沢山染み込んで、黒くなっているところばかり。

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そして、海水を撒いた砂を、掘っ立て小屋の中にある、自然ろ過をさせる為の木の中に通します。

右奥の大きな四角い箱に海水を撒いた砂を入れて、そこに水を入れます。

砂は下に沈み、塩分を沢山含んだ水が、椰子の幹をくりぬいて作られた器の中に溜められていきます。

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小屋の中に置かれている道具を見てみると、
 
実際に毎日使われている道具は全て身近にあるもので手作りされていました。
 
機械は一切ありません。 人力と海の恵みの海水、
 
そして太陽の恵みの温度だけで塩が作られていきます。
 
 
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この塩分がたっぷり含んだ濃い塩水を、

先ほど最初に見掛けた、海水を蒸発させる装置に入れていくんです。

このおとうさんが、この塩田の働き手。 奥さんと2人で細々と続けているそう。

子供達は皆デンパサールに働きに出てしまって、この塩田は後継者がいないのだそうです。

この付近の塩作り農家さん達は全部で7件あるそうですが、

7件とも全て後継者がいないのだそうです。 

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私が何を見ても興味深々で写真を撮るので、

「これ担いでやるから、写真撮りなよ」と、声を掛けて貰い、

おとうさんが自らポーズを取ってくれた一枚がこの写真です。 

 

そして、今朝出来上がったばかりだという、真っ白い塩を見せてくれました。

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ひとつまみご馳走になってみると、塩辛さの中にほのかな甘みがある、

尖っていないまろやかな味でとっても美味しかったです。

工場で作られている「塩化ナトリウム」の塩と、

バリ島の天然海水から人力だけで作られた塩の味は、本当に別物でした。

 

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本当に美味しい塩なので、自宅用に売って貰う事にしました。

「何キロ欲しいの?」と、優しく聞いてくれるおかあさんは、

バリ人の年配の女性の日常の装い、裸足にTシャツ、腰にはサロンを巻いたスタイル。

そして、塩をビニール袋に詰める作業は手計り。

ここでも計りなどの機械は全く使われていませんでした。

 

おかあさんが素手で塩を量っている姿は、

どっしりと貫禄があって、さすがに堂に入っています。

「2キロ買うからおまけしてね」とお願いして、

1キロだけ買うよりもお得な買い物が出来ました。

贅沢から一番遠い生活を送っているように見えるおとうさんとおかあさんなので、

値段交渉するのにはちょっと気が引けましたが。。。

 

クサンバは、塩田だけを見に行くには遠く感じてしまうので、

サファリパークの帰りやゴア・ラワ寺院の観光の帰りなど、

なにかのついでに立ち寄ると良い場所ですよ。

是非皆さんもクサンバの塩田で作られた100%天然の塩を試して見て下さいね。

 

 

 

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