皆さん、こんにちは。 バリニー王の嫁、キタです。
今回ご紹介するバリ島の観光地は、バリ島東部の「ゴア・ラワ寺院」です。
インドネシア語で『ゴア』は洞窟。『ラワ』はクララワールの意でコウモリ。
この寺院は『コウモリが棲む寺院』として有名なので、
私自身「コウモリがいるだけなら、他の寺院と大差無いから行かなくて良いや」
という、自分が勝手に作り出したイメージを持っていた為、
今まで行った事がありませんでした。。。
実はこの「ゴア・ラワ寺院」、バリ島の6大寺院のひとつに数えられ、
海の神様を奉っている、バリヒンズー教にとって、とても重要な寺院なんです。
さて、バリ島東部のゴア・ラワ寺院へ行くには、
バリ島南部のクタやスミニャック地区から出発して、車で約1時間半程かかります。
東部を走る幹線道路が開通する10年ほどまでは、
街中の道を通って約2時間半位掛っていたので、
幹線道路が開通したお陰で、随分早く行けるようなりました。
(途中で渋滞がある場合には所要時間は異なりますので予めご了承下さい)
早速ゴア・ラワ寺院に入ります。道路沿いには大きな看板が出ているので分かり易かったです。
拝観料を支払って、境内に入る為のサロン(腰巻布)とスレンダン(帯)を借ります。
サロンの巻き方が分からない人には、親切なおじさんが巻いてくれるのでご心配なく。
サロンと帯を巻いてもらい、境内に入ります。入って直ぐの所には、小さな池がありました。
この広場を抜けて奥に進むと、大きくてとても立派な門が。荘厳な雰囲気の門に圧倒されました。
よく見ると、真ん中の門の上の方に金色のコウモリがいるんです。分かりますか?
門には必ず三つの扉があります。
向って左右の扉は、お祈りする人々や一般の人々が出入りする為の扉。
真ん中の扉は、お坊さんと神様の為の扉。
そして、それぞれの扉の左右に1体ずつ置かれたかれた石像は、
日本の神社の狛犬に良く似た役割があるようです。
私は、向って右側の開いている扉から、中に入ってみることにしました。
右の扉を通り抜けて、ふと木になって閉じている真ん中の扉の裏側を見てみると、
「ボマ」と呼ばれるものの彫刻が施されていました。
鋭い牙と尖った耳をを持つ、ちょっと不気味な「ボマ」は、
バリヒンズー教では魔よけとしての役割があるそうで、
神聖な場所に悪いモノが入らないように守りつつ、
神様にお祈りに来た人々を守る役目もあるのですって。
右側の扉を抜けた後、正面に歩を進めます。
もっと近付いてみます。。。
コウモリは何処? コウモリが居ない?? と思いながら、更に近付くと・・・
思わず「アッ」と声が出てしまったほど、無数のコウモリがぶら下がっていました。
お香の香りに混ざっていますが、辺りにはコウモリの放つ独特な匂いが漂っています。
初めて見る光景。。。
此処のコウモリ達は、辺りが暗くなるとエサを探しに洞窟から下界(?)へ飛び立って行くのだそうです。
そして、辺りが明るくなる頃にまた戻ってくるんですって。
コウモリの数と匂いに圧倒されましたが、
この「ゴア・ラワ寺院」にも他の寺院同様に、11層と7層の美しいメルがあります。
洞窟に近いほうが11層のメル。
11層のメルの隣に、7層のメルが建っています。
メルの土台部分に施された、迫力のある竜の彫刻。
メルが建っている同じ境内にある、クルクル(半鐘)とバレ。
バレの屋根を支える部分に施された繊細な彫刻が目を引きます。
バリの寺院には、目立たないところにも沢山の装飾が施されているので、
下から覗き込んだり、近付いてみたりして、自分なりの発見をするのが楽しいです。
境内にある大木。バリ島では大きい木には精霊が宿ると信じられています。
長い間、この寺院と寺院を訪れる人々を見守り続けている大木。。。
これからも、ずっと見守っていて下さいね。
私がこのゴア・ラワ寺院を訪れた時は、午後遅い時間だったせいか、
とてもひっそりとした印象でした。
観光地で良く見掛ける、お土産物を売り歩く子供も見当たりませんでした。
ゴア・ラワ寺院を訪れる前は、名前の由来の「洞窟にコウモリが沢山いる」という事を除くと、
あまり見どころが無いように考えていましたが、
実際に見学してみると、大きな門や扉、
メルやバレに施された緻密なバリ彫刻が素晴らしかったです。
ガイドさんが話してくれる、メルや彫刻が意味しているものなどの話を聞きながら、
境内をゆっくり見て廻ると、なんとも言えない厳かな気持ちになりました。
ゴア・ラワ寺院を訪ねてみたくなった! という方は、
是非、バリ王の「日本語ガイド付き車チャーター」をご利用下さい。
移動時間が長いので、最低6時間の日本語ガイド付き車チャーターをお勧め致します。