皆さん、こんにちは。 バリニー王の嫁、キタです。
さて、去年古くなった屋根の修復工事が行われていた、
クルンクンにある、バリ島の有名な観光名所のひとつ『クルタゴサ』。
『クルタゴサ』は、その昔、裁判所のあった場所に建てられていて、
バリ島にある絵画のスタイルのひとつ、
遠近感が無い「カマサンスタイル」で描かれた天井画が有名です。
2014年に行われていた屋根の全面修復工事が終わり、
新しくなった屋根の『クルタゴサ』を見学して来たのでご紹介致します。
入り口の入場チケット売り場と、割れ門。
正面の奥に見えているのが「バレ・カンバン」です。
バレ・カンバンは、入り口正面の一番目立つところにあります。
カンバンとは「水に浮かんだ」と言う意味。蓮の花の咲く池の上に建っています。
ここの天井には、バリ人の日常の風景画描かれています。
限られた色使いながら、圧倒的な数の素朴な絵。
バビグリンを料理している様子が、現代の視点で観るとユーモラスに描かれています。
こちらの絵は、お坊さんの祝福を受けている新郎新婦だそうです。
ご夫婦で訪れた方は、是非この絵を探してみて下さいね。
良い事があるかもしれませんよ!
カマサンスタイル、と呼ばれている、遠近感の無い技法で描かれた天井画。
敷地角地の建物の天井には、罪と罰に関する絵が描かれています。
先ほどのほのぼのとする日常生活とは趣の違った絵。
左下の絵には釜茹でにされている人、右下の絵には、燃え盛る火の上を渡る人々が。。。
こんなに緻密に描かれているので、時間を忘れて上を観ていると首が痛くなります。
これは、罪と罰の絵が描かれている建物から眺められる
十字に交差する場所に建つ「チャトゥール・ムカ」という石像。
鮮やかな布の色は、バリヒンズー教で重要とされている4つのエレメント、
風=白、火=赤、太陽=黄色、水=黒 を表しています。
クルタ・ゴサの奥には、昔の王宮の門だけが残っていて、至近距離で見る事が出来ます。
カメラのズームを通して見える、繊細な彫刻の数々。
でも、オランダに侵略された時期に作られたのでしょうか、
バリ人ではない、帽子を被った男性が居るんです。
バリ島の歴史に少しだけ触れた気がすると共に、ちょっと複雑な気持ちになりました。
次は、博物館へ。
博物館に飾られた、「クリス」と呼ばれる短剣。
呪術に使うクリスは、その曲がる数によってクリスの力が決まる、と信じられていますが、
この短剣は実際にオランダの軍との戦いに使われた物なのだそうです。
ダンス鑑賞以外では、間近で観る事は難しいバリヒンズー教の善のシンボル、
聖獣バロンが、ガラスのショーケースに入っていました。
バロンの両隣には、善の反対である悪のシンボル、ランダが。
白いランダの方が、黒いランダよりもクラスが上なんだそうです。
ガラス越しですが迫力満点。でも、呪術的な力は無いそうなので、ご安心下さい。
ざっと廻りましたが、新しくなったクルタゴサ、如何でしたか?
単なる観光スポットとしてサラッと廻るだけでなく、
博物館に展示されている品々をじっくり観たり、壁に施された彫刻をじっくり見たりなど、
歴史や文化に興味が有る方々には、魅力的な場所ですよ。
是非お立ち寄り下さいね。