こんにちは。 バリニー王の嫁、キタです。
今日は、バリ島の農業に使われている
オーガニック肥料について少しお話しようと思います。
日本では随分前からオーガニック農法が盛んになって
化学肥料を出来るだけ使わずに
ヒトにも土壌にも優しい方法で育てられた
お野菜や果物が売られていますよね。
その昔、バリ島での農業用の主な肥料といえば牛の糞でした。
牛の糞は、畑にも田んぼにも、とても優しい肥料なんですって。
バトゥール湖のあるバリ島北部、キンタマー二。
バリ島の有名な観光地なので、皆さんもご存知ではないでしょうか。
実は、このキンタマーニはバリ島でも有名なミカンの産地。
キンタマーニは朝晩の気温差が大きいので
他の土地よりも甘くて美味しいミカンが採れるんです。
そして、キンタマーニのミカン農園は
化学肥料の無い時代に、トラック1台・2台の単位で
肥料として牛の糞を買っていた時代があるそうです。
バリ人のお友達が教えてくれたのは、1990年頃の話。
化学肥料が使われるようになって暫く経った頃
キンタマーニのミカン農園の木が、今までには罹ったことのない
農家の人の知らない病気になって枯れ始めてしまったことがあったそうです。
調べてみると、化学肥料の弊害による新しいウィルスだったとか。
このウィルスでミカンの木が病気になってしまった事がきっかけとなって
それまで、簡単な化学肥料に転向していた農家の人々は
手が掛っても病気とは無縁の
昔ながらの牛の糞の肥料を改めて見直したそうです。
現在では、臭いや衛生上の問題を考えて
昔のように牛糞そのものを直接田畑に撒くやり方ではなく
牛の糞を加工した土壌用の肥料と
葉っぱ等に利用する撒布用の液体状のものが作られ
土壌も木も葉も、病気に罹らず元気に育つようになったそうです。
科学肥料を使わなくなった樹木に実る、バリ島のミカン。
日本で皆さんが普段食べているものと味を比べると
果物は大味で、色や艶はやっぱり見劣りしてしまうでしょう。
でも、日本の味と違う味を楽しむのも、海外旅行の醍醐味。
機会があったら、是非バリ島のミカンを味わってみて下さいね。