@農村体験と世界遺産「スバック」
スバックとは「流水の分配」を意味します。
元々水資源の不安定なインドで生まれたヒンドゥー教では、水を万物の始原とする
地母神信仰が盛んで、これがバリ島土着のアニミズム的汎神論と結びつき、バリ・
ヒンドゥーにおいて水が神格化されたことで、スバックの行事や運営は水を中心と
する神事と密接なつながりの役割を果たしています。
2012年、ロシア・サンクトペテルブルグにて開催された国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「第36回 世界遺産委員会」にて、バリ島初の世界遺産が誕生しました。
新たに世界文化遺産として登録されたのは、バリの水利システム「スバック」。
* バトゥカル山林保護区内ジャティルウィ地区 (タバナン県)
* タマンアユン寺院 (バドゥン県メングウィ)
* パクリサン河川流域 (ギャニアール県)
* ウルンダヌ・バトゥール寺院 (バンリ県)
を含む五つの棚田地域で、合計約19,500ヘクタールに及びます。
9世紀から千年以上にわたって棚田を支えてきた神、自然、人間の密接なつながりを
説くバリ・ヒンドゥーの哲学「トリヒタカラナ」を体現した「スバック」が評価され、
今回ユネスコに世界文化遺産として認定されました。
Aスランガン島緩急学習(マングローブ植林,シーカヤックでの清掃,海がめ保護)
バリ島とは橋でつながっているスランガン島では、環境学習の一環として海がめの保護活動、子亀の放流などを実施しています。地球に貴重なマングローブ林も多くの場所でその面積を減らし続けています。マングローブ植林やマングローブの海の清掃活動を実施しています。シーカヤックでマングローブの海を体験しつつ、ゴミ等の回収作業を体験していただくことで、自然との共生の意義を理解していくことを目的としています。
B民俗学的フィールドワーク
バリ島はバリヒンドゥーの島、神々の住む島です。バリヒンドゥーはバリ島の精霊信仰
アミニズムや仏教の混合した宗教で、日本人にとっては感覚的にすんなり受け入れられる宗教世界です。
バリ島での子供の名前は、長男がワヤン、次男がマデ、三男がニョマン、四男がクトゥ、五男はまたワヤンという名に戻り、固有の名前を持ちません。家は大家族で、広い敷地内に母屋、離れが建てられ、家寺と呼ばれる小さな寺院までも存在します。民家、農家、寺院を社会学的考察の講義を受けながら、視察します。
Cバリ美術研修
バリ有数の絵画収集家、アグン・ライ氏率いるアルマ財団により築かれた巨大アート・コンプレックス。約4ヘクタールある敷地では、美術館にて著名なインドネシ
ア人画家や、バリ絵画に多大な影響を与えた海外アーティストの作品なども鑑賞できる。
そのほか、特別展、オープンステージでの演劇や舞踊、音楽、絵画教室、ワークショップなど訪れる人が参加可能な、あらゆる企画を行っている。
ここで学芸員によるバリの美術史の講義と絵画鑑賞を行います。
(ネカ美術館、プリ・ルキサン美術館、トペン・ミュージアムでも可能)
Dインターナショナルスクール (幼稚園・小中学校)でのボランティア活動
ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドを中心にウブド地区は多くの外国人が居住しています。
そのため、英語で教育する国際色豊かなインターナショナルスクールがあります。幼稚園ボランティア他、小中学生への授業を英語ですることも可能です。
日本にもあるような一般的に観光客向けの体験施設も存在しますが、ここでは芸術の村ウブド近郊の工房で実施したいと思います。また指導者にウブド第一高校へ出向いていただき、高校生バディと一緒に作業をすることも可能です。
@ ラフティング
壮観な景色のアユン川を下るラフティングツアーは、川を熟知したプロのリバーガイドがご案内する、大人から子供まで、あらゆる年齢層にお楽しみ頂けるツアーです。熱帯の魅力がいっぱいのアユン川はウブドの森に深く刻まれた谷間を蛇行し、ラフティングの等級2〜3の急流をスリル満点に下ります。ゆったりした流れの合間に悠然と広がるジャングルには、ヒンドウー教の祠がひっそりとたたずみ、高く切り立った断崖やそこから流れ落ちる大小の滝も見ものです。
絶叫のスリルと興奮以外にも、ラフティングには楽しみがいっぱい。鮮やかなブルーが美しいジャワキングフィッシャー(かわせみ)や、岩の上でのんびり日光浴をする大トカゲなど、川のほとりに見られるワイルドライフも見逃せないアトラクションのひとつです。
A マリンスポーツ(シュノーケリング)
シュノーケリング講習の後、透明度の定評のあるチャンディダサ海岸にてシュノーケリングを行います。インストラクターが指導します。
B サイクリング
バリの神秘的な魅力は内陸部にあり。ソベックのサイクリングツアーでは車の中からでは味わえない大自然の風、香り、音をじかに感じることができます。安全なサイクリングのためにヘルメット、グローブを使用。さらにサポート車も同行します。高原の風をあびながらペダルを踏み、古いヒンドゥー寺院や豊かな収穫をもたらす農園をぬけると、出会うのはお供え物や花を頭にのせて歩く村の女性たちや、なぜかいつもきっちり整列をしてユーモラスに歩くアヒルの群れ。牛に与える草刈をする少年や、風化した露店でのんびりコーヒーを楽しむ老人には不思議な懐かしさをおぼえるはず。地元に精通したガイドの説明に耳を傾けていると、この島の独特活や風習が垣間見え、きっと印象深い思い出となるでしょう。