バリ島安全対策情報＜在デンパサール日本領事館より＞

【ラマダン（断食月）における注意喚起】

令和２年４月２３日（総２０第５６号）

在デンパサール日本国総領事館

●４月２４日（金）頃より５月２５日（月）頃まで，イスラム教のラマダン（断食月）及びレバラン
（断食明け大祭）に当たります。
●ラマダン期間中も，テロへの警戒を怠らないでください。
●ラマダン期間中は，例年，一般犯罪も増加する傾向にあり，注意が必要です。本年は，新
型コロナウイルス対策を目的とした大規模社会制限の実施に伴い，生活困窮等に由来する
強盗・ひったくり等の街頭犯罪や事務所荒らし・空き巣等の侵入盗などの犯罪が例年以上
に増加する可能性があります。
●邦人の皆様におかれては，正確な情報の入手に努め，冷静に行動し，自宅や職場等に
必要な安全対策を講ずるとともに，外出する場合は，周囲の状況に注意を払い，危険を極
力回避する努力を継続していただくようお願いします。
１．本年は，４月２４日（金）頃より５月２３日（土）頃までイスラム教のラマダン（断食月）に当
たる見込みであり，その後，５月２４日（日）から５月２５日（月）まで，イスラム教のレバラン
（断食明け大祭）に当たる見込みです（正式には宗教省がラマダン開始の前日夜に決定・発
表）。イスラム教徒にとって神聖とされるラマダン期間中は，イスラム教徒の習慣を尊重し，
周りの人の感情を害さないよう自らの言動に気を付ける等，通常以上の配慮が必要です。
２．ラマダン期間中も引き続きテロへの警戒を怠らないようにしてください。インドネシアにお
いては，ここ数年，ラマダン期間中及びその前後にテロが発生しています。現時点におい
て，当館管轄州（バリ州，西ヌサ・トゥンガラ州及び東ヌサ・トゥンガラ州）を対象とした具体的
なテロの脅威情報に接しているわけではありませんが，テロの標的となりやすい場所（警察
署等治安関連施設，宗教関連施設（寺院，教会），商業施設など不特定多数の人が集まる
場所，ホテル等）やその周辺を訪れる際には，周囲の状況に注意を払い，不審な状況を察
知したら速やかにその場を離れるなど自らの安全確保に努めてください。
３. また，例年，ラマダン及びレバラン期間中は，スリや置き引きなど金品目当ての窃盗犯
罪も増加する傾向にあり，注意が必要です。
本年は，新型コロナウイルス対策に伴う外出自粛要請を含む大規模社会制限がこの期間
中の一部または全部で実施されていることが予想されます。これに加え，４月２１日，インド
ネシア政府がラマダンに伴う帰省の全面禁止を決定し，帰省の禁止措置はラマダン開始日
とされる４月２４日から実施される予定としています。こうしたことから，本年のラマダン及び
レバランは，例年とは異なり，多くの人が居住地に留まることが予想されます。この結果とし
て，生活困窮等に由来する強盗・ひったくり，スリ等の街頭犯罪，また，大規模社会制限の
結果，閉鎖され無人となった施設や家屋に対する事務所荒らしや空き巣等侵入盗といった
犯罪の発生が例年以上に増加する可能性があります。
現時点までのところ，邦人の方が関係する窃盗や強盗といった犯罪被害の報告は当館
に寄せられていませんが，サンセットロードに所在する閉店中のコンビニエンスストアから現
金や煙草が盗まれる犯罪が複数発生しており，十分な注意が必要です。
当館管轄州は，都市部と異なり全体的に民家の割合が高いため，在宅中も戸締まりを確
実に行う，補助錠を追加設置する等して防犯対策に努めるとともに，不在とする場合は貴重
品の管理方法を見直す等して安全対策を怠らないようにしてください。
なお，上記犯罪以外にも何らかの被害等に遭った方は警察に被害の届出又は情報提供
することを検討ください。対応にお困りの場合には当館まで相談ください。
４．また，新型コロナウイルス感染拡大に伴い，治安動向や犯罪の発生に関する虚偽の情
報もＳＮＳ等で飛び交っています。入手された情報が公的機関等による正しい情報であるか
を確認していただき，誤った情報にだまされないように注意してください。
５．今後，治安情勢に変化が生じた場合，総領事館より適時適切に領事メールで情報提供
します。邦人の皆様におかれては，正確な情報の入手に努め，冷静に行動し，自宅や職場
等に必要な安全対策を講ずるとともに，外出する場合にあっては，周囲の状況に十分に注
意を払い，テロや犯罪に巻き込まれる危険を極力回避する努力を継続していただくようお願
いします。